梅毒の患者様が増えています。(注意喚起!!)
2025.03.28
梅毒とは?症状・診断・治療について
近年、梅毒の感染者数が増加傾向にあります。当院でも増加傾向です。梅毒は、早期発見・早期治療が重要となる性感染症の一つです。
梅毒とは
梅毒は、梅毒トレポネーマという細菌に感染することで発症する性感染症です。主に性行為によって感染しますが、まれに輸血や感染した妊婦から胎児への感染(先天梅毒)もあります。
梅毒の症状
梅毒の症状は、感染からの期間によって異なり、以下のように分類されます。
- 第1期(感染後3週間~3か月)
- 感染部位(陰部、口唇、肛門など)に、痛みのないしこり(硬性下疳)や潰瘍ができる
- 股の付け根のリンパ節が腫れる
- 第2期(感染後数か月)
- 手のひらや足の裏、全身に赤い発疹(バラ疹)が出る
- 発熱、倦怠感、リンパ節の腫れなどの全身症状が現れることもある
- 第3期(感染後数年)
- 皮膚や筋肉、骨などにゴムのような腫瘍(ゴム腫)ができる
- 心臓や血管、神経などに病変が生じ、重篤な合併症を引き起こすことがある
- 無症候性梅毒
- 感染しても症状が現れないことがある
- 症状がなくても、検査で陽性となれば治療が必要
梅毒の診断
梅毒の診断は、血液検査で行います。感染が疑われる場合は、早期に医療機関を受診し、検査を受けることが重要です。
梅毒の治療
梅毒の治療は、抗菌薬(ペニシリンなど)の投与が基本です。早期に治療を開始すれば、比較的短期間で完治が可能です。
・ペニシリン内服 ・マクロライド内服 ・ペニシリン系の注射製剤
- 治療期間は、病気の進行度合いによって異なります。
- 医師の指示に従い、確実に治療を完了することが重要です。
- 治療中に性行為を行うことは控えましょう。
- パートナーも検査・治療を受けることが重要です。
梅毒の予防
梅毒を予防するためには、以下の対策が有効です。
- 性行為の際には、コンドームを適切に使用する
- 不特定多数のパートナーとの性行為は避ける
- 定期的に性感染症の検査を受ける
早期発見・早期治療が大切
梅毒は、早期に発見し適切な治療を行えば完治する病気です。少しでも気になる症状があれば、早めに医療機関を受診しましょう。